以下の本を読みましたので、読書記録を残します
橘玲(たちばなあきら)さんの本は
「幸福の「資本」論」
を読んだことがありますが、
なかなか結論が出てこなくて、読みにくかった印象です
しかし今回読んだ「上級国民/下級国民」は違和感なく読み進められました
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「分断」をテーマにした3部構成になっておりますが、
私は「マクロ視点で、主に日本、アメリカの”これまで”と”これから”を解説した本」
という印象を受けました
私の感想を以下に記します
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▶ 2040年をピークに想定した「持久戦」の心づもりをする
本書を読むと、
日本の”これまで”と”これから”は人口ピラミッドから見えてくる
ということがよく分かりました
令和の時代に起きることを、人口ピラミッドを見ながら説明してくれています
その最後に記載されていた内容
※以下本書より引用
「社会保障改革はどうなるのか」
〜中略〜
「ひたすら対症療法を繰り返す」
〜中略〜
「20年間耐え続け、2040年を過ぎれば」、、、
※引用ここまで
霞ヶ関では、どのように考えられているのか?
知っておくと心づもりができます
キーワードは「社会保険料」だと思います
2040年が持久戦のピークと想定されるので、
それくらいに働き盛り世代となる方々には是非 手に取っていただきたい書籍です
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▶ 子供の教育には、「テクノロジーの進化」が「人間の適応力」を超えた世界を想定しておく
※以下本書より引用
「知識社会における経済格差とは「知能の格差」の別の名前でした」
〜中略〜
「AI が人間の知能をはるかに上回るようになったとしたら」
〜中略〜
「もはや どんな人間もテクノロジーを理解できなくなり」
〜中略〜
「知能は意味を失って知識社会は終わる」
※引用ここまで
最近よく目にするシンギュラリティの話です
近い将来訪れると言われている、誰も「最新技術」を理解できなくなる社会
そうなると今の「勉強」を頑張ったところで、勉強が苦手な人と大差なくなるんじゃないか?
勉強の得意・不得意が収入の差に繋がらなくなるんじゃないか?
若い頃の「勉強」を「将来稼ぐためのトレーニング」と考えるなら、これからは別の能力を伸ばした方がいいんじゃないか?
そんな話です
わが子の「人的資本:働いて収入を得る力」をどの方向に伸ばしていくか
敏感になった方が良さそうだなと、思いました
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最後に、もう一つ面白かったところ
本書に掲載されていた
「紀元前1000年から現在までの一人当たりの所得の推移」
という図がインパクト抜群で、とても興味深かったです
「ゆたかさの爆発」という言葉で解説されていました
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マクロ視点でこれからの社会を見通せる内容になっていると思います
面白い本でした!