就職活動中の子どもに「大手じゃなくて中小企業に行きたい」と言われたら、親としてどう答えるか?
そんな場面を想像して、ちょっとした思考実験をしてみました。
.
今回はあえて感情を抜きにして、メリット・デメリットを冷静に整理しながら考えてみます。
.
まずは、大企業に勤めるメリットとデメリットを挙げてみます。
.
<大手のメリット>
・給料が高いかもしれない
・福利厚生が手厚い
・倒産リスクが小さい
・総じて「安定感」がある
<大手のデメリット>
・自分の思うように動けないことが多い
・しがらみが多そう
・社内の人脈づくりと維持に、時間やエネルギーが必要
・意思決定に時間がかかる
・「これ、意味ある?」と思うような仕事もある
・無駄だと思っても、その無駄をすぐにはなくせない
.
続いて、中小企業に勤めることについても考えてみます。
.
<中小企業のメリット>
・幅広い業務を任される
・多様な経験ができる
・意思決定が早い
・新しい仕組みを導入しやすい
・ムダな仕事の見直しがしやすい
・経営者の意見が聞きやすい
・会社の全体像が見えやすい
<中小企業のデメリット>
・給料が低いかもしれない
・福利厚生が弱い可能性がある
・業務が多くて忙しいかもしれない
・人が少なくて休みにくいかもしれない
・経営者のカラーが強く反映されることもある
.
では、子どもに「大手より中小企業に勤めたい」と言われたら、どう答えるか?
私なら、本人に「家計管理力があるかどうか」を判断基準にします。
.
子どもにちゃんとお金の使い方、貯め方、計画の立て方が身についていれば、中小企業を選ぶことを応援します。
自分のやりたいことを、自分の責任でやるのが一番だと思うからです。
うまくいかなかったときでも、他人の意見で選んだ道は、後から「○○のせいだ」と人のせいにしてしまいがち。
でも、自分で選んだ道なら、失敗しても納得できるし、次につながる行動にも移りやすい。
何より、人生いつ終わるかわからない。やりたいことに正直であってほしい、そう思います。
.
その代わりとして、「できれば自宅から通える範囲で探してみたら?」とアドバイスすると思います。
生活費が抑えられるし、身近に相談相手もいる。
環境の変化が少なければ、仕事にも集中できるし、貯金も増やしやすい。
中小企業で働くには、生活の安定が大きな支えになると考えています。
.
一方で、家計管理がまだ不十分だと思うなら、こう言うと思います。
「今のままじゃ中小でやっていくにはちょっと不安。家計管理が身につくまでは、大企業で働いて基礎を固めてみたら?」
そしてやっぱり、自宅から通うことを勧めます。
.
こうやって冷静に整理してみると、
私の判断基準は「子どもに家計管理力があるかどうか」に集約されそうです。
以上、私の個人的な考えですが、就職活動を見守るすべての親御さんにとって、何かヒントになれば嬉しいです。
.
今年は「モノ消費」から「コト消費=経験」にシフトチェンジしたいと思っています!